第41回 仲間の作品コンクール 俳句の部

金賞屋根替えの嬉しき燕来りけり田中 明さん(大田支部)

 傷んでしまった屋根を直した。色は以前とは違ってしまったがきれいだ。心配なのは、毎年わが家の軒に巣を作っているあの燕が、今年も来てくれるかどうか。その心配の中、「嬉しき燕」が来た!!人と燕と、情の交わりの美しさ。

銀賞スマホ読む一人親方雁渡る神田 春之さん(足立支部)

 「一人親方」は自由で気ままな反面、自分と家族だけが頼りといった厳しさがある。この句の「スマホ読む」は仕事中で出られなかった電話か、それとも自分ひとりではわからないこと等を調べているのか。「雁渡る」が、一句をやわらかな情感でつつんでいる。

銅賞作業終え仲間とひと風呂能登の夕日三浦 玲子さん(多摩稲城支部)

 能登半島は昨年1月に大地震、9月には豪雨災害が発生した。 掲句は豪雨後の作業であろうか。夕日の中で風呂につかる。1日2日ではとても終らない仕事の、つかの間のやすらぎ。

佳作職人の大きな背中孫見てる比留間 哲さん(台東支部)

佳作とんぼ舞う知覧の空は澄みわたり望月 清治さん(西多摩支部)

佳作木枯しとくるくる遊ぶかんな屑新藤間 洋子(家族 台東支部)

佳作刃物砥ぐ匠の技よ秋祭木下 航太(調布支部)

佳作日めくりを一枚残して除夜の鐘石川 英隆さん(狛江支部)

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