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第35回 仲間の作品コンクール 結果発表!

写真の部

<関 次男 選>(佳作入選者は順不同)

風景の部

【特選】「冬のブナ林」 荒井 忠吉さん(西多摩支部)

選評

 雪のブナ林、何よりも赤い服装の人物を写し込んだことで、ただのブナ林に深みやスケール感、静寂感が出ました。川の対岸からとったことで、森に変化が出て、写真を面白くしてくれました。観る者を音のない静寂の世界に連れて行ってくれるようです。それぞれの木々に少しだけ付いた雪が木々を分離してくれてスケール感を増し、そんな世界をさらに強くしてくれています。

【一席】「お見送り」 志賀 照夫さん(墨田支部)

選評

 よく見る写真ですが、手毎右のコウモリ傘を写し込んだところが面白いです。画面全体を菜の花の黄色にして、少量の煙、鉄道と撮り鉄さん達を俯瞰するという画面構成とアングルがいいですね。スッキリとした気持のいい写真です。

【二席】「桜の下でお弁当」 杉浦 由美子さん(三鷹武蔵野支部)

選評

 桜の木の下に集まったそれぞれの人物の様子が面白い写真です。“花見”を撮る!というよりか、土手の上から覗き込んだら“なんか面白かった”というところでシャッターを切った写真という感じが、不思議な面白さを感じさせてくれます。

【三席】「秋の窓」 藤井 清一さん(練馬支部)

選評

 赤と黒で構成された印象深い写真です。室内の女性のシルエットも効果的です。実際の紅葉も美しかったのでしょうが、写真のように、室内から黒の額縁で見る紅葉も印象的で美しいですね。中途半端に開けられた窓枠がリアリティがあって面白いです。

【佳作】「インタヴュー」 堀田 祐子さん(目黒支部)

【佳作】「凍る流れ」 久保 猛磯さん(西多摩支部)

【佳作】「北野竹林」 内田 淑美さん(三鷹武蔵野支部)

【佳作】「春爛漫」 野村 明雄さん(日野支部)

【佳作】「降雪に針千本の氷柱咲く」石島 弘さん(小平東村山支部)

【風景の部】選評

 今回は、いつもより「風景」としての応募作品が少なかったようです。作品全体の傾向としては、いつもの様ないわゆる旅行写真的なものが少なかったようです。上位になった作品の多くは、現場での出会いや発見などをどう写真化して見せるかという点での創意工夫が数多く見られました。良い写真のためには、良い出会いを求める行動と見せる技術が求められるということではないでしょうか。

スナップの部

【特選】
「下町職人」 駒形 光男さん(墨田支部)

選評

 畳替えなんでしょうか、畳職人と家人の会話が聞こえてくるような写真です。
軒下の植木鉢やペットボトル、植物、建物のモルタルのヒビ、その他。生活感のある佇まいなどが下町を物語ってくれています。リヤカーなどもいいですね。影の出ないような曇天の光も写真を柔らかくしてくれました。しっとりとした味わい深い写真です。

【二席】「夢大空へ」 滝澤 英子さん(三鷹武蔵野支部)

選評

 青空と白雲の利いた気持のいい写真です。遊具(ボート?)の窓枠を上手く使って少女を象徴化するなど憎い演出です。水上自転車でしょうか、遊具の色合いもいいですね。少女のポーズもいいです。動きのある写真になっています。

【三席】「2つの太陽」 升川 明さん(三鷹武蔵野支部)

選評

  大胆な写真でいいです。撮りたいもの、撮影者の気持ちがはっきり出ている写真です。
霞のかかったような空とヒマワリの花の黄色だけ。ヒマワリの強さが勝っています。それが写真の強さにもなっています。

【佳作】「早く食べたいよ」 吉田 敬子さん(荒川支部)

【佳作】「食べきれない」 荒木 大輔さん(三鷹武蔵野支部)

【佳作】「常磐線もうすぐ開通」 永原 蔵人さん(三鷹武蔵野支部)

【佳作】「秋のひざし」 江野 宗太郎さん(三鷹武蔵野支部)

【佳作】「無題②」 須藤 学さん(三鷹武蔵野支部)

【スナップの部】選評

 スナップ写真に限らず写真全体に言えることですが、的確なシャッターチャンスが大切です。写真の対象が決まったら対象をよく観察することです。相手の動きをよく知ることでここぞというシャッターチャンスをものにすることができます。それは、人物に限らず、風景などでもいえることです。すべてのものが動いていますから、ここぞという瞬間を逃さず捉まえることが出来るかどうか、対象をよく観察したいものです。

組合活動の部

【特選】「どこへ行く政治!」 清水 七郎さん(小平東村山支部)

選評

 イベント会場の駐車場でしょうか、「STOP!アベ暴走ミサイル」としたハリボテを青空に浮び上らせて、ダンプの荷台があたかもミサイルの発射台に見えるカメラアングルで、思わずギョッとさせられます。主題を明確にしたスッキリとした写真です。
 また、左の家の模型や人物も効果的に取り込まれていて撮影の意図が明確になりました。ダンプ前面の旗やアンテナに取り付けられたミサイルの紙形も効果的です。

【一席】「全部いくかな?」 髙橋 久美子さん(村山大和支部)

選評

 手造りのボ-リングのレ-ンやペットボトルのピン、バスケットボールのボール。背景に見える会場風景、ブルーシートなど、全体に手造り感満載な感じを写しているところがいいですね。組合員さんやお客さんの真剣な表情もうまく取り込んでいます。何よりもペットボトルのピントバスケットボールのボールが動きのある写真にしてくれました。色合いもいいですね。

【二席】「春の大月間・出陣式」 岩武 憲生さん(多摩・稲城支部)

選評

 普通の人は、一般に3枚目の写真のような、月並みの写真を撮りがちですが、連写機能(?)を使ったのでしょうか、写真を面白くしてくれました。こうしてみると、3枚目に行くまでのそれぞれの人の動きが面白いですね。

【三席】「2人は楽しそう」 渡辺 朝子さん(村山大和支部)

選評

 本当に気持ちよさそうな写真です。分会旅行での、ソーセージ作りの一コマだそうですが、そっと器に手を添えている大人の手が家族旅行を想像させてくれます。また、左奥の二人の顔をカットしたことで、右奥の(親子でしょうか)その人たちの会話も聞こえてくるような写真です。

【佳作】「巨大企業との現場改善のたたかい」 松広 高幸さん(練馬支部)

【佳作】「後世に残すな!!脱原発を訴える」 相川 隆司さん(調布支部)

【佳作】「ぼくたちも原発反対だよ」 加藤 行夫さん(渋谷支部)

【佳作】「平和行進」 丹野 俊彦さん(西多摩支部)

【佳作】「雀踊り」 小川 延男さん(北支部)

【組合活動の部】選評

 今回は、応募作品が少なかったようですが、上位になった安倍ミサイルや手作りボウリング、出陣式など面白い作品に出会いました。いつものことですが、行事や行動だけを組合活動として捉えるのではなく、組合員さん達の動きすべてが組合活動だという考えで写真を撮っていけばいろいろな写真が撮れるのではないでしょうか。例えば2席の出陣式のように、ちょっと見方を変えただけで面白い写真が撮れるものです。いろいろ試行錯誤をしてみてください。

課題部門「ステキな人」

【特選】「仕事がんばろ!!」 守本 孝さん(大田支部)

【一席】「久しぶりのツーショット」 大村 久子さん(府中国立支部)

【二席】「何を見ているのだろう君たちの夢、君たちの未来」 小川 治郎さん(北支部)

【三席】「少女とトンボ」 宮下 鉄弥さん(品川支部)

【佳作】「真剣な眼差し」 遠藤 知子さん(台東支部)

総評

 今回は、全体として応募枚数が少なかったようです。そんな中でも、各部門の上位になった作品のように素晴らしい作品を見せていただきました。
 写真は、デジタルの進化で今や誰でもが簡単にキレイに撮ることが出来るようになりました。
 写真が誰もが簡単にキレイに撮れるようになったために、伝えたい・見て欲しいという個性的で豊かな内容が希薄になってきたというようなことも言われるようになってきています。
 私たちは、よく“写真にしゃべらせろ”という言葉を使います。写真も撮影者の“意思伝達の一つの手段だ”と言えます。別な言い方をすれば写真を撮るということは、自分の想いや願いを写真に置き換える作業だとも言えます。
 何処かで見たような、誰かの真似ではなく、被写体との出会いでの発見や感動、心の動きなどを伝わるようにするためには、自分の気持ちに正直になることです。“撮りたい・見せたい”というように心が動かされた対象に出会った時に、何に心が動かされたのかという観点で、撮り方や見方をいろいろ変えてたくさん撮ってみることです。それを後でじっくり眺めて、出会った時の心の動きが写真に写っているかどうか、“写真がしゃべっているか”どうか、繰り返しよく見ることです。これを習慣化するとよいでしょう。